カバー工法
屋根塗装におけるカバー工法とは
塗装が出来ない屋根にも対応可能
リーズナブルに美観を回復できる施工法です
屋根のリフォームでは、塗装以外に「カバー工法」という手段もあります。カバー工法は、既存の屋根の上に新たな屋根を被せる手法です。例えば雨漏りが起こった場合、問題個所を探して補修しても、別の場所から雨漏りが起こることがあります。
一方カバー工法なら、問題部分も含めて覆ってしまうので、そんな心配がないのです。結果的に費用や工事期間を抑えることもできるので、近年採用する現場が増えています。
葺き替え工事との違いは?
「葺き替え工事」では、まず既存の屋根材をはがし、そこに新たな屋根を構築します。そのため、撤去費用と新たな屋根の材料費や工事費用が発生します。一方カバー工法では既存の屋根をはがさず、そのまま新たな屋根を被せます。
そのため撤去や廃材の処理に費用や時間を使うことがありません。つまりカバー工法は、工事が安く、早く終わるための手段として利用できます。
カバー工法のメリット
断熱性・遮音性・防水性が
向上する
カバー工法では、既存の屋根の上にかぶせるように新たな屋根を構築します。そのためふたつの屋根の間に空気の層ができ、結果的に夏の日差しからくる熱が屋内に伝わりにくくなります。
また、空気層ができれば遮音性も向上するので、雨音がうるさく感じることも減るでしょう。素材によってこの効果は変わるので、ぜひご相談ください。さらに、既存の屋根の上にルーフィングという素材を貼ることで防水性が上がり、雨漏りを防ぐことができます。
リフォーム費用が安い
葺き替え工法では必要な既存の屋根の撤去作業が、カバー工法では不要なのでその分費用が安くできます。また、新たにカバーする屋根の素材を石材チップや焼付塗装を施したガルバリウム鋼板にすれば、錆がほとんど発生しないので、次のメンテナンスまでの期間が長くなります。そのため住宅保全のトータルコストを下げることも可能です。
工期が短い
カバー工法なら、葺き替え工法で必要となる既存屋根の撤去作業を必要としません。そのため、工事の日程を短くすることができます。
住宅の規模や立地条件などで細かい工程は異なりますが、工事期間が半分で済むこともあるので非常に便利です。
騒音やホコリの
トラブルが少ない
既存の屋根材を撤去する葺き替え工法では、屋根を剥がす作業や廃材を撤去する作業があります。このため、施工中にどうしても騒音やほこりが発生しますし、廃材を運ぶためのダンプカーなどの出入りも必要です。一方カバー工法なら撤去工程が無いので環境に優しい利点があります。
アスベストにも対応できる
建物が2004年以前に作られていて、屋根材がスレート系な場合は、素材にアスベストが含まれています。アスベストを含む素材を葺き替え工法で撤去するなら、管理コストが大きく上がり、費用や工期を多く必要とします。一方カバー工法を採用すればアスベストを含む素材を撤去する工程がないので、施工管理が容易です。
カバー工法のデメリット
屋根内部の点検ができない
カバー工法を採用する場合、基本的に既存の屋根の内部は扱いません。そのため、既存屋根の部分にある破損や腐食などはそのまま残ります。
使用可能な屋根材が限られている
一般的に住宅の屋根に使用する素材は多数存在します。しかし、カバー工法を採用する場合、使用可能な屋根材が限定されるので、その点は知っておいてください。既存の屋根の上に新たな屋根を被せるので、比重が重い材料は使用できないのです。そのため、ガルバリウム鋼板など、軽量な屋根材が使用されます。
耐震性が下がる
カバー工法では既存の屋根を残したまま、そのうえに新たな屋根を設置します。そのため家全体の重心位置が高くなります。重心が上部に移動すると地震が起きた際に揺れの影響を受けやすくなるので、耐震性が下がる傾向があります。つまり耐震性を重視するケースにはカバー工法は向きません。
当社が使用する
屋根素材のご紹介
耐久性能と遮熱性能に優れた
ニチハの横暖ルーフ
ニチハ社の横暖ルーフはガルバリウム鋼板を使用した屋根材です。横暖ルーフは耐用年数が40~50年と、非常に長持ちする特徴を持っています。そのため、メンテナンスを含めたトータルコストを抑えることができます。
またこの材料は、断熱材と遮断鋼板から作られているので、断熱性の高さでも優れています。夏の日差しに由来する高温を屋内に伝えにくいので、光熱費を抑えることができますし、快適な暮らしにも役立ちます。
ガルバリウム鋼板の屋根材
稲垣商事のヒランビー
稲垣商事が扱っているヒランビーはガルバリウム鋼板の一種です。ヒランビーは傷がつきにくいうえに、錆に強い特徴を持っています。また、遮熱性が高いので夏にも屋内の温度が上がりにくく、省エネを意識する人におすすめです。
さらに色のバリエーションが豊富なので個性も出しやすいですし、設置工事にかかる日数が短いことも大きなメリットです。
その他の素材でも
施工いたします
上記の素材以外にも、お客様のご要望に合わせた屋根材を使用することが可能です。各屋根材のメリット・デメリット含めてご提案いたしますので、是非お気軽にご相談ください。
カバー工法の流れ
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Step01
既存屋根棟解体
まず棟板金(屋根の頂点部の板金)を撤去します。
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Step02
防水シートを張る
既存の屋根の上に、アスファルトルーフィングという素材を貼ります。この素材は防水性が高いので、雨漏りの防止に役立ちます。
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Step03
屋根材の設置
既存屋根の上に新たな屋根を構築します。
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Step04
貫板の設置
貫板(ぬきいた)を設置します。貫板とは、板金と屋根を接合するために設置する部材です。
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Step05
棟板金の設置
貫板が設置できたら、新しい棟板金を取り付けます。
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Step06
コーキング処理
板金の接合部に水分がしみ込むことが無いように、コーキング処理を行います。
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Step07
工事完了
外壁のカバー工法にも対応可能
当社は外壁に対するカバー工法も得意としています。外壁に対して行うカバー工法は、既存の壁を撤去せず、残したままの状態でその外側に新たなサイディングボードを重ね張りする工事方法です。
既存の外壁を撤去する工程がないので、その分工事が早く終わります。また、撤去や廃材の移送などの費用が発生しないので、施工費用を抑えたい方にもおすすめです。